降伏一切大魔最勝成就 !!



これは黄色い大般若経典をババ~ッと繰り終わる時に唱える偈文です。
威勢がいいので、なんかお祓いしてるような感じで見ている方もおられるでしょうが、本当は祈祷なんかじゃなく自分のだらしない修行に気合を入れる言葉なんです。

『降伏一切大魔』とは、自分の心を煽るあらゆるすべての誘惑を退けることです。
『最勝成就』とは、この上もない最も優れた涅槃、つまり成道です。日本的には成仏することです。

では、この『一切大魔』とはなにかというと、言うまでもなくお釈迦様が成道されたときに打ち破った魔の軍勢のことです。

この魔の軍勢についてお釈迦さまご自身が語られたお話があります。
スッタニパータの大いなる章にある「励み」ですので、岩波文庫「ブッダの言葉」中村元訳 を参考に抜き出してみます。

「つとめはげむこと」
 
 ネーランジャラー河の畔にあって、安穏を得るためにつとめ励み専心し、努力して瞑想していたわたくしに、(悪魔)ナムチはいたわりの言葉を発して近づいてきて言った、

 「あなたは痩せていて顔色も悪い、あなたの死が近づいてきた」。

 「あなたが死なないで生きられる見込みは千に一つの割合だ。君よ、生きよ。生きた方が良い。命あってこそ諸々の善行を作すこともできるのだ」

 かの悪魔がこのように語ったときに、仏陀は次のように告げた。

 「怠け者の親族よ、悪しき者よ、汝は(世間の)善業を求めてここに来たのだが、わたしにはその(世間の)善業を求める必要は微塵もない。悪魔は善業の功徳を求める人々にこそ語るがよい」

 「わたしには信念があり、努力があり、また智慧がある。このように専心しているわたしに、汝はどうして命を保つことを尋ねるのか?」

 「(励みから起こる)この風は河水の流れをも涸らすであろう。ひたすら専心しているわが身の血がどうして枯渇しないであろうか」

 「血が涸れたならば、胆汁も痰も涸れるであろう。肉が落ちると心はますます澄んでくる。わが念いと智慧と統一した心はますます安立するに至る」

 「わたしはこのように安住し、最大の苦痛を受けているのであるから、わが心は諸々の欲望にひかれることはない。見よ、心身の清らかなことを」

 「汝の第一の軍勢は欲望であり、第二の軍勢は嫌悪であり、第三の軍勢は飢渇であり、第四の軍勢は妄執といわれる」

 「汝の第五の軍勢はものうさ、睡眠であり、第六の軍勢は恐怖といわれる。汝の第七の軍勢は疑惑であり、汝の第八の軍勢はみせかけと強情と、誤って得られた利益と名声と尊敬と名誉と、また自分をほめたたえて他人を軽蔑することである」

 「(悪魔)ナムチよ、これらは汝の軍勢である。黒き魔の攻撃群である。勇者でなければかれに打ち勝つことができない。勇者は打ち勝って楽しみを得る」

 「このわたしがムンジャ草を取り去るだろうか?(敵に降参してしまうだろうか?)この場合命はどうでもよい。わたしは敗れて生きながらえるよりは、勝って死ぬ方がましだ」

 「軍勢が四方を包囲し、悪魔が象に乗ったのを見たからには、わたしは立ち迎えてかれらと戦おう。わたしをこの場所から退くことなかれ」

 「神々も世間の人々も汝の軍勢を破り得ないが、わたしは智慧の力で汝の軍勢を打ち破る。-焼いてない生の土鉢を石で砕くように」
                                        以上抜粋

お釈迦さまとは比べることも出来ませんが、これらの軍勢の弱小凡夫バージョンは私たちにも日常にやってきて誘惑の限りを尽くしていますし、時にはこれが本当の私とか自由とか言って暴走している始末です。

では、魔の軍勢を抜き出します

第一軍:欲望
第二軍:嫌悪
第三軍:飢渇
第四軍:渇愛
第五軍:沈鬱、眠気
第六軍:恐怖
第七軍:疑い
第八軍:誤魔化しと強情
第九軍:利益、名声、称賛
第十軍:自賛、他人を貶す

まず、これらの敵を覚えておく事が闘いの始めの一歩ですね。

最初は連敗でしょうが、正しいお師匠さんに就いてお釈迦様の必勝法(三十七菩提分法)を頑張っているうちに、たまたまでも勝てるようになればコツ?が掴めてくるのではないかと思います。

そのためには常に敵の気配を逃さないように気を付けることが大事です。
これを念といい精進ともいいます。


ちなみに大般若に書いてある内容の一部は下記の記事にあります。
http://akiwann.blog111.fc2.com/blog-entry-131.html

















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