怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書) を読んでつらつらと

正しい仏陀の教えをとてもわかり易く、しかも実生活にすぐ役立つように説明された”怒らないこと”という本があります。この本には、私達が家庭や学校や職場で教えられたり、勧められたり、あるいは強いられたりする、個人や社会の成長・進歩・発展に必要と言われている、プライドや競争心などの様々な感情の元となる”怒り”が書かれています。

”怒り”を含む”心の汚れ”については数々の経典に、先ず第一に取り除くべきことと言われていますので中部経典からいくつか紹介したいと思います。
各経典の内容は読んでいただくとして、ここではサッと”心のリスト”だけ挙げておきます。



怒らないことより 
パーリ語の、怒りについてのいくつかの言葉です。

1.Dosa 暗い感情
2.Vera 怒り
3.Upanāhī 怨み
4.Makkhī 軽視する
5.Paḷāsī 張り合う
6.Issukī 嫉妬する
7.Maccharī 物惜しみ
8.Dubbaca 反抗的
9.Kukkucca 後悔
10.Byāpāda  激怒




法相続経より
サーヴァッティに近いジェータ林のアナータピンディカ僧院で、世尊が比丘たちに説いた「比丘たちよ、私の法の相続者になりなさい。財の相続者になってはいけません」という教えを、サーリプッタ尊者が比丘たちに詳細に説き聞かせるというお経です。
「どのような弟子が仏陀の弟子として非難されないのであろうか?」というテーマで、中道(八正道)の役割を諸々の心の汚れから説明しています。

1.貪りは悪しきものであり怒りは悪しきものです、貪りを捨て、怒りを捨てるために中道があります。
2.忿怒は悪しきものであり恨みは悪しきものです、忿怒を捨て、恨みを捨てるために中道があります。
3.被覆は悪しきものであり悩害は悪しきものです、被覆を捨て、悩害を捨てるために中道があります。
4.嫉妬は悪しきものであり吝嗇は悪しきものです、嫉妬を捨て、吝嗇を捨てるために中道があります。
5.諂いは悪しきものであり誑しは悪しきものです、諂いを捨て、誑しを捨てるために中道があります。
6.強情は悪しきものであり傲慢は悪しきものです、強情を捨て、傲慢を捨てるために中道があります。
7.慢心は悪しきものであり過慢は悪しきものです、慢心を捨て、過慢を捨てるために中道があります。
8.陶酔は悪しきものであり放逸は悪しきものです、陶酔を捨て、放逸を捨てるために中道があります。

汚れリストにすると次のようになります

1.Lobha 貪り
2.Dosa 怒り
3.Kodha 忿怒
4.Upanāha 恨み
5.Makkha 被覆
6.Paḷāsa 悩害
7.Issā 嫉妬
8.Macchera 吝嗇
9.Māyā 諂い
10.Sātheyya 誑し
11.Thambha 強情
12.Sbhaarm 傲慢
13.Māna 慢心
14.Atimāna 過慢
15.Mada 陶酔
16.Pamāda 放逸





布経より 
サーヴァッティに近いジェータ林のアナータピンディカ僧院で、世尊が比丘たちに「汚れた垢の付いた布を染めるように、心が汚れていては悪い道が予期される。清潔な布を染めるように心が汚れていなければ善の道が予期される」。と説かれた時の”心の汚れ”リストです。法相続経と同じリストになっています。

1.Lobha 貪欲
2.Dosa 瞋恚
3.Kodha 忿怒
4.Upanāha 恨み
5.Makkha 被覆
6.Paḷāsa 悩害
7.Issā 嫉妬
8.Macchera 吝嗇
9.Māyā 諂い
10.Sātheyya 誑し
11.Thambha 強情
12.Sarmbha 傲慢
13.Māna 慢心
14.Atimāna 過慢
15.Mada 陶酔
16.Pamāda 放逸

削減経より 
サーヴァッティに近いジェータ林のアナータピンディカ僧院で、諸々の見解は捨てられましょうか?」と問うマハーチュンダに、世尊は諸々の見解を棄てるには、煩悩を削減すべきことを説かれました。その中で身に関する3項目、言葉に関する4項目、八支、五蓋に続けて挙げられた煩悩です。

1.Kodhanā 忿怒ある
2.Upanāhī 恨みある
3.Makkhī 覆い隠す者
4.Paḷāsī 悪意ある
5.Issukī 嫉妬ある
6.Maccharī 物惜しみする
7.Saṭhā 見栄を張る
8.Māyāv  善人ぶる者
9.Thaddhā 強情の
10.atimānī  過慢ある
11.Dubbacā 素直でない 
12.Pāpamittā 悪友を持つ者
13.Pamattā 放逸な
14.Assaddhā 確信を持っていない者
15.ahirikā  恥の無い者
16.Anottāpī  恐れの無い者
17.Appassutā  小聞の者
18.Kusītā 怠惰の
19.muṭṭhassatī 気づきを忘れた者
20.Duppaññā 少慧の者
21.sandiṭṭhiparāmāsī ādhānaggāhī duppaṭinissaggī 自己の主観に取り付かれた者
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