七仏通誡偈フルバージョンで

七仏通誡偈とは?
有名な「諸悪莫作 諸善奉行 自浄其意 是諸佛教」という偈です。
禅では木の上で鳥の巣のように坐禅する道林和尚のお話で有名です。
この偈はダンマパタでは”仏陀の章”に収められていますが、何故か漢訳法句経には無いのでしょうか?”南北対照英漢和訳法句経”に見当たらず、”大正蔵検索”によると四分律や増一阿含經に収められているようです。
その続きの偈は”法句経泥洹品”にあるのですが・・・

ではフルバージョンで

諸悪莫作 諸善奉行 自浄其意 是諸佛教
忍為最自守 泥洹佛穪上 捨家不犯戒 息心無所害
不嬈亦不悩 如戒一切持 小食捨身貧 有行幽隱處 意諦以有黠 是能奉佛教


諸の悪を作さず、諸の善を奉行す、自ら其の意を浄める、是れが諸の佛の教えである。
忍を為すは最も自らを守る、泥洹(涅槃)は(最)上と佛は称える。
家を捨て戒を犯さず、害する所無く息心(専心)す。
嬈(煩)わず亦た悩まず、戒の一切を(保)持するが如く、 身を貧に捨て少食で、幽隠処で行を有し、意を諦め以て黠し(悟りある)、是れぞ能く奉ずるところの佛の教えである。

では本家ダンマパタより
因縁話では、アーナンダ長老の「尊師よ、過去生の諸々の仏陀はどのような説法をされたのでしょうか?」という問いに、仏陀が説かれたという事です。

Dammapada 14 Buddhavaggo 183~185

Sabba pāpassa akaraṇaṃ, kusalassa upasampadā ;
Sacitta pariyodapanaṃ, etaṃ buddhāna sāsanaṃ.

いっさいの悪業を為さず、善業に到ること;
自分の心を遍く清くすること、これが諸々の仏陀の教えである。

Khantī paramaṃ tapo titikkhā, nibbānaṃ paramaṃ vadanti buddhā;
Na hi pabbajito parūpaghātī, samaṇo hoti paraṃ viheṭhayanto.

忍辱は最高の修行である、涅槃は最高であると諸々の仏陀は説かれた;
出家者は他人を害さない、沙門は他人を悩まさない。

Anūpavādo anūpaghāto, pātimokkhe ca saṃvaro;
Mattaññutā ca bhattasmiṃ, pantañca sayanāsanaṃ;
Adhicitte ca āyogo, etaṃ buddhāna sāsanaṃ.

非難せず害する事無く、戒を護る;
また、食事に関しては適量を知り、そして辺境の地を坐臥処とする;
また、心の増上に努力する、これが諸々の仏陀の教えである。











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ダンマパタ(法句経)第三・心の章、33から43偈の漢訳です。

ブッダ真理の言葉で有名な「法句経」は大蔵経に漢訳経典があるのですが、収納された偈の構成がパーリー経典に対応しておらず 「 法句経 : 南北対照英・漢・和訳; 著者: 常盤大定 著; 出版者: 博文館 」 を参考に和訳してみました。

法句経
第三章 心意品
心多為軽躁 難持難調護 智者能自正 如匠搦箭直
如魚在旱地 以離於深淵 心識極惶懼 魔衆而奔馳
軽躁難持 唯欲是従 制意為善 自調則寧
意微難見 随欲而行 慧常自護 能守即安
獨行遠逝 覆蔵無形 損意近道 魔繋乃解
心無住息 亦不知法 迷於世事 無有正智
念無適止 不絶無邊 福能遏悪 覺者為賢
佛説心法 雖微非眞 當覺逸意 莫随放心
見法最安 所願得成 慧護微意 断苦因縁
観身如空瓶 安心如丘城 以慧與魔戦 守勝勿復失
是身不久 還歸於地 神識己離 骨幹獨存
心豫造魔 往来無端 念無邪僻 自為招悪 
是意自造 非父母為 可勉向正 為福勿囘


33.   
心は多く軽躁を為し、持し難く調護し難し。智者は能く自らを正し、匠の箭を搦りて直すが如し。
法集要領経・護心品、法句経・心意品、出曜経・心意品

34.   
魚の旱地に在りて、以って於いて深淵を離るるが如く、心識極めて惶懼し、魔衆而して奔馳す。
要領経・護心品

35.   
軽躁にして持し難く、唯欲に是れ従ふ。意を制るを善と為し、自ら調れば則ち寧し。
法句経

36.   
意は微にし見難し、欲に随て而して行く。慧は常に自を護る、能く守れば即ち安し。
法句経

37.   
獨り行き遠く逝き、覆蔵して形ち無し、意を損し道に近かば、魔繋乃ち解けし。
法句経

38.   
心に住息無く、亦た法を知らず、於いて世事に迷わば、正智有ること無し。
法句経

39.    
念は適止無く、絶えず邊無し。福能く悪を遏るを覺者は賢と為す。
佛は心法微と雖も眞に非らずと説きたまふ。逸意を覺る當し放心に随ふ莫れ。
法を見ば最も安く、願所成るを得。慧は微意を護り、苦の因縁を断つ。
法句経

40.   
身を観るを空瓶の如く、心を安ずるを丘城の如し、慧を以て魔與戦い、勝守りて復失ふ勿れ。
出曜経・心意品、法句経

41.   
是れ身は久しからずして、還た於地に歸し、神識己に離れて、骨幹獨り存せん。
出曜経・無常品、法句経

42.   
心豫て造る處、往来端無し。邪僻無きを念ぜよ、自ら為に悪を招かん。
法句経
 
43.   
是意の自ら造るなり、父母の為すに非らず。勉めて正に向ひ、福を為して囘る勿る可し。
法句経






ダンマパタ(法句経)第二・不放逸の章、21から32偈の漢訳です

ブッダ真理の言葉で有名な「法句経」は大蔵経に漢訳経典があるのですが、収納された偈の構成がパーリー経典に対応しておらず 「 法句経 : 南北対照英・漢・和訳; 著者: 常盤大定 著; 出版者: 博文館 」 を参考に和訳してみました。


第二章 放逸品
戒為甘露道 放逸為死径 不貪則不死 失道為自喪
慧智守道勝 終不為放逸 不貪致歓喜 従是得道楽
常當惟念道 自強守正行 健者得度世 吉祥無有上
正念常興起 行浄悪易滅 自制以法壽 不犯善名増
発行不放逸 約以自調心 慧能作錠明 不返冥淵中
愚人意難解 貪乱好諍訟 上智常重慎 護斯為宝尊
莫貪莫好諍 亦莫嗜欲楽 思心不放逸 可以獲大安
放逸如自禁 能却之為賢 已昇智慧閣 去危為即安 明智観於愚 譬如山與地
不自放逸 従是多窹 羸馬比良 棄悪為賢
不殺而得稱 放逸致毀謗 不逸摩竭人 縁浄得生天
比丘謹慎楽 放逸多憂愆 結使所纒裏 為火焼已盡
守戒福致喜 犯戒有懼心 能断三界漏 此乃近泥洹


21.  
戒を甘露の道と為し 放逸を死径と為す 貪ずば則ち死せず 道を失うを自ら喪ふと為す
増一含第四、護心品第二十七、邪聚品

22.        
慧智は道勝を守り 終に放逸を為ずんば 不貪に歓喜を致し 是に従り道楽を得る
法句経

23.          
常に念じ道を惟す 自ら強うして正行を守るし 健者の世を度るを得て 吉祥上有無し
法句経
24.         
正念にて常に興起し 行い浄ければ悪滅し易し 自ら制え法を以って壽とし 犯ずんば善名増す
法句経

25.  
行を発して放逸ならず 約して以て自ら心を調め 慧あり能く錠明を作さば 冥淵の中に返らず
法句経

26.   
愚人は意は解し難し 貪乱諍訟を好む 上智は常に重慎し 斯を護りて宝尊と為す
法句経

27.   
貪莫れ諍を好莫れ 亦欲楽を嗜む莫れ 思心放逸ならずんば 以て大安を獲るべし
法句経

28.          
放逸を如し自ら禁じ 能く之を却くるを賢と為し 已に智慧の閣に昇り 危去りて為に即安く 明智もて愚を於観ること 譬へば山と地與との如し
法句経

28.         
自ら放逸ならずんば 是れ従り多く窹(寤)む 羸馬良に比す 悪を棄るを賢と為す
法句経 象譬品

30.         
殺さずんば而して稱を得る 放逸なれば毀謗を致す 不逸の摩竭人は 縁浄くして天に生を得たり
出曜経戒品

31.        
比丘よ謹慎て楽しみ 放逸に憂愆多く 結使の纒裏する所 火に焼て已に盡さ為る
出曜経放逸品

32.   
戒を守りて福に喜を致し 戒犯すに懼心有らば 能く三界の漏を断つ 此れ乃はち泥洹に近し
法句経

ダンマパタ(法句経)第一・一対の章20偈の漢訳です

ブッダ真理の言葉で有名な「法句経」は大蔵経に漢訳経典があるのですが、収納された偈の構成がパーリー経典に対応しておらず 「 法句経 : 南北対照英・漢・和訳; 著者: 常盤大定 著; 出版者: 博文館 」 を参考に和訳してみました。


□ 第一・一対の章

雙要品
心為法本 心尊心使 中心念悪 即言即行 罪苦自追 車轢於轍 
心為法本 心尊心使 中心念善 即言即行 福楽自追 如影随形 
人若罵我 勝我不勝 快意従者 怨終不息 
若人到毀罵 彼勝我不勝 快楽従意者 怨終得休息 
不可怨以怨 終以得休息 行忍得息怨 此名如来法
不好責彼 務自省身 如有知此 永滅無患 
行見身浄 不攝諸根 飲食不節 漫堕怯弱 為邪所制 如風靡草 
観身不浄 能攝諸根 食知節度 常楽精進 不為邪動 如風大山 
不吐毒態 慾心馳騁 未能自調 不應法衣 
能吐毒態 戒意安静 降心巳調 此應法衣 
以眞為偽 以偽為眞 是為邪計 不得眞利 
知眞為眞 見偽知偽 是為正計 必得眞利 
蓋屋不密 天雨則漏 意不惟行 淫泆為穿 
蓋屋善密 雨則不漏 接意惟行 淫泆不生 
造憂後憂 行悪両憂 彼憂惟懼 見罪心懅 
造喜後喜 行善両喜 彼喜惟歓 見福心安 
今悔後悔 為悪両悔 厥為自殃 受罪熱悩 
今歓後歓 為善両歓 厥為自祐 受福悦豫 
雖誦習多義 放逸不従正 如牧数他牛 難獲沙門果 
時言少求 行道如法 除媱怒痴 覺正意解 見対不起 是佛弟子


個人的趣味で読経出来るよう呉音ルビを付けてみたのですが残念ながらアップできませんでした。

□ 一対の章(雙要品)

1・     
心を法本と為す、心尊く心に使はる、心中に悪を念じて、即言ひ即行はば、罪苦の自らを追ふ、車の轍を轢於。
出曜経心意品 要頌経護心品 増一阿含経、五十一

2・     
心を法本と為す、心尊く心に使はる、心中に善を念じて、即言ひ即行はば、福楽の自らを追ふ、形に随う影の如し。
出曜経心意品 要頌経護心品 増一阿含経、五十一

3・ 
人若し我を罵り 勝ちて我勝たずとて 快意に従う者 怨終に息まず。
出曜経忿怒品

4・   
若し人毀罵を到し 彼勝ち我勝ずとも 快楽意に従わざる者 怨終に休息を得ん。
要頌経怨家品

5.   
怨は怨を以て終に以て休息を得可らず 忍を行ずれば怨の息むを得ん 此を如来の法と名く。
出曜経忿怒品、法句経忿怒品、四分律、五分律、中含、増一含

6.   
彼責るを好まず 務めて自の身を省みよ 如し此れを知る有らば 永く滅して患い無し。
法句経雙要品

7.     
行うに身浄のみと見て 諸根を攝めず 飲食節せず 漫に怯弱に堕せば 邪の制する所と為ること 風の草を靡かす如し。
法句経雙要品

8.     
身の不浄を観て 能く諸根を攝め 食うに節度を知り 常に精進して楽まば 邪の為に動かされず 大山を風ふくが如けん。
法句経雙要品

9.    
毒態を吐ず 慾心馳騁し 自を調むるに能わずは 法衣に應ぜず。
四分律四十三、五分律九

10.  
毒態を能く吐き 戒意安静にして 心降し巳にて調さめば 此れ法衣に應ず。
四分律四十三、五分律九

11.   
眞を以って偽と為し 偽を以って眞と為す 是を邪計と為す 眞利を得ず。
法句経雙要品

12.   
眞を知り眞と為す 偽を見て偽と知る 是を正計と為す 必づ眞利を得ん。
法句経雙要品

13.   
屋を蓋うに密ならざれば 天雨ふれば則ち漏る 意惟れ行ぜざれば 淫泆為に穿たん。
増一阿含九

14.   
屋を蓋うに善く密ならば 雨ふれば則ち漏らず 意に接するに惟れ行ぜば 淫泆生ぜざらん。
増一阿含九

15.   
憂を造り後に憂い 悪を行ぜば両ながら憂う 彼も憂に惟れも懼れ 罪を見て心懅れてん。
出曜経悪行品、増一含二十六

16.   
喜びを造り後に喜び 善を行ぜば両ながら喜ぶ 彼も喜び惟れも歓び 福を見て心安からん。
出曜経悪行品、増一含二十六

17.   
今も悔い後も悔い 悪を為せば両ながら悔ゆ 厥自の殃い為し 罪を受けて熱悩せん。
法句経雙要品

18.   
今も歓び後も歓ぶ 善を為せば両ながら歓ぶ 厥自の祐て為し 福を受けて悦豫せん。
法句経雙要品

19.   
多義を誦習すと雖も 放逸にて正に従はずんば 牧の他牛を数える如し 沙門の果を獲難し。
要頌経放逸品

20.     
時言少しく求めるも 道を行ずる法の如く 媱怒痴を除き 正覺り意解け 対見るも起きずんば 是れ佛弟子なり。
増一含二十三


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